甲府市 銀黒の屋根 其の三 |
五代目です。
昨日も甲府市のN様邸 補修工事にお伺いさせていただきました。
入母屋屋根の下り棟と隅棟の接続部分の取り直し工事と、
下り棟の鬼瓦の付け直しとなります。
入母屋屋根はとても美しく、日本の伝統的な意匠ではあるのですが
接続部分などの要所が多くなり、熟練した技術を必要とする屋根です。
また葺き師によっても施工法は統一されておらず
さまざまな収め方が存在します。
施工方法によっては雨漏りのリスクが高くなったりするので注意が必要です。
こちらの屋根でも接続部分から雨水が侵入し棟の劣化を速めていました。

下り棟と隅棟、刀根丸が接続する箇所
雨仕舞がもっとも難しい箇所です。

下り棟から外していきます。
下り棟の土は乾いているようなので雨水の侵入はなさそうです。
しかし接続部分は土が濡れています。

接続部分から侵入して棟土を湿らせています。
隅棟まで水が回り、隅棟の棟土が内部で崩れているのが分かります。
こうなってしまうと棟の強度は急速に落ち、
棟土は棟を支える意味を持たなくなります。

強度が無く、簡単に崩れてしまいます。
隅棟をすべて撤去してベースから作り直します。


軒瓦、桟瓦を納め土居のし取り直しを行いました。
本日もお伺いさせていただきます!