五代目です。いよいよ日差しも気温も夏になってきました。皆様熱中症にお気をつけください。さて昨日の飯島主任チームは、、、
甲府市O様邸 補修工事に お伺いさせていただきました。まずは塩焼瓦の棟の補修です。
ところで塩焼きって?
塩焼瓦(しおやきがわら)
焼成の最終段階で、食塩を投入して焼いた瓦で、吸水率が低く凍害に強く変色性も少ない。その色から赤瓦とも呼ばれている。1100~1200℃で10時間程行われる中だきの後、たき口から食塩と燃料を交互に投入する。
投入される食塩は1万枚の瓦に対して160kgほどである。数回に分けて食塩を投入しさらに練らしだきを3時間程続ける。冷却は徐々に行い、火入れから9日目頃に窯だしを行うのが理想的であるとされている。
投入された食塩は熱で分解されガス状となりさらに水蒸気と反応し、酸化ナトリウムと塩化水素に分解される。さらに酸化ナトリウムが粘土中の珪酸とアルミナと化合し、珪酸ナトリウムとなり、これが赤褐色のガラス状の皮膜となる。
この化学反応プロセスは、複雑でその制御は難しいことなどから、塩焼瓦の生産量は減少している。
ということで、、、まずは本棟を取り直す為既存の棟をバラします。 本来なら割って使うのし瓦がそのまま使われており 葺き土や結束線などで固定が一切されていませんでした。
地震などの災害に弱い施工方法です。耐震銅線を打ち桟瓦を収め直します。
一番上にくる瓦はモルタル土とコーキングでがっちり固定します。
撥水性と耐震性に優れた南蛮漆喰モルロックで棟の土台となる台面土を作りました。
16尺と6尺の本棟の一段目ののし瓦を 耐震銅線とコーキングで結束固定しました。
二段目も銅線とコーキングで結束固定しました。これで屋根本体と一体化させることができ直下型地震の際におこる下からの突き上げにも強い棟となります。屋根本体と一体化していない場合は突き上げられた際に棟が浮いてしまいその後の横揺れで崩されてしまいます。震度6弱以上でそのような現象が起こることが多いです。しっかりとした棟になりました。またお伺いします。